もらった仕事ほど儲からず、お客に不満が残る。
お客と共に創った仕事ほど感謝され儲かる。
感謝されて伸びる経営、信者を増やして
安定する経営とは・・・。
定価:1,500円(税込み、本体1,429円)
体栽:B6版 220ページ
著者: 弓場静昭 (弓場建設株式会社 代表取締役)
※弓場氏のプロフィールは下記をご覧ください。
発行人:四元重美
発行所: (有) わくわくコーポレーション
※著者の弓場静昭氏は2014年9月、69歳の若さでご逝去なさいました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
「私が本を書こうなどとは夢にも思っていなかった!」
これが素直な気持ちです。しかし、四元氏の度重なる奨めもあってその気になっていったのですが、彼は「あなたのノウハウは鹿児島だけに置いておくのはもったいない、しかも他の業種の方にも参考になる、これを本にして世に問いましょう」と執拗に私に言うのです。それで結局私も恥ずかしながら出版しようと決心しました。
彼との打ち合わせの中で心掛けたことは「私の自伝にならないこと」、「我が社の自慢話にならないこと」、「社会的意義のある内容にすること」の三つでした。我が社とてまだまだ成長途上ですし、またこれで良いなどと言う上限もありません。企業はいつまでも成長し続ける必要があると思っていますので現在進行形という形にしたかったわけです。(もちろん規模を拡大することだけが、成長だとは思っていませんが・・・)
私が本当に訴えたかったのは、ますます厳しくなっている建設業界で、みなさんが何とか生きる道を模索してらっしゃる時に、私が一貫して言い続けてきた「請け勝ち業」への転換を図ればまだまだ再生のキッカケがあるのではないかということをお伝えしたかったからです。同業の方には申し訳ないのですが、建設関連業の方々というのは、受け身の体質が身に染みついているからなのでしょうか、勉強不足の方がいかに多いかと言うことを痛感します。
まだまだ努力と頭の働かせ方いかんでチャンスは大いにあると感じています。
こう言えば皆さんに叩かれそうですが、今こそ過去のしがらみや、成功体験を断ち切って、新しい袋に新しい酒を入れなければならないと確信しています。
この著書がいささかでも皆さんの経営にとってヒントになってくれればこんなにうれしいことはありません。 また、率直な意見なりお聞かせいただければ有り難いです。
平成14年9月20日
弓場 静昭
弓場建設株式会社 代表取締役
故 弓場静昭 氏プロフィール
1949年9月鹿児島市生まれ
1963年県立鹿児島工業高校建築科卒業後、建設大手の錢高組に入社
1966年(有)弓場建設に入社
1975年株式会社に改組
1984年社長に就任
1986年からユーミーマンションの全国フランチャイズチェーンを展開
2011年社長を退任し取締役会長
2014年 69歳にて永眠
現在弓場建設はご子息の弓場昭大氏が継承しグループ年商億円、社員数約300名を擁する企業へと発展しておられます。
弓場建設株式会社
〒890-0003 鹿児島市伊敷町62番地
TEL:099-220-7850 ,FAX:099-229-1999
URL http://www.you-me.co.jp/
私と著者の弓場氏の出会いは結構古いのだが、親しくさせていただきだしたのはごく最近のことである。
ある企業の社内報を私が企画していた関係で、その社長の経営者のまた知り合いということで寄稿の白羽の矢が立ったのが、弓場氏だった。その時にインタビューをさせていただき、とても「弓場静昭」という人物に興味を持った。
どこに持ったのかと言われればあれこれあるから一概に言えないが、仕事にかける情熱、建設業のあり方、仕事の意味、人生観などについてまじめすぎるほど考えている人だなあと言うのが実感である。
もともと私も所属している会の中小企業家同友会でも「ダジャレ」を連発し、ユニークな人だな!という印象は持っていたもののそれ以外にはこれといって、深く話をさせてもらったわけでもなかった。
ところがインタビューを進めるうちに、心がとてもクリアー、純粋に相手の利益を考え、その後自分の利益を考えるといった「利他」の精神の固まりの人だなと言う印象を強くし、何か私でお役に立てることはないだろうかとずっと心の底で考え続けていたのである。
それで今回、弓場氏の想いを伝えるには「本」が格好のツールになるのではないかと思い立ち提案したわけである。今回できあがった本については本人も100%満足はされていないかも知れないし、出版社の私もあれも言い足りなかった、これも言い足りなかったという悔いは若干残るものの、氏の一番肝心要、根底の想いは伝えられたのではないかと考えている。
ますます厳しくなる社会環境、経営環境にあって弓場氏の唱える「You&Me」の精神は必ずや皆さんの羅針盤になると思う。ぜひ読んでいただきたい。
私はデザイン会社を営んでいるものです。私たちの世界はちょっと他の業種とちがってよく「タダ働き」をさせられることが多いのです。
と言うのは何かデザインの考案を依頼されたとき、「そのデザインが気に入ったらお金を払うよ」とか「効果 があったら払うよ」と言うことがまかり通る世界なんです。
また依頼してきた広告代理店が、何かの事情でその仕事がボツになったとき保証がほとんどないんです。「この次に埋め合わせするから勘弁してくれ」というのが度々ありました。こんな世界って他にもありますかね。
だいたい病院が風邪が治らなかったからと言ってお金を返してくれることなんてないですよね。「どうして私たちだけがこういう目に遭わなきゃいけないんだ」とズーッと思ってました。
結局、日本ではまだ目に見える製品・サービスにはお金を払っても、目に見えない価値、ソフトにはお金を払う土壌ができていないのだなあと感じ、とても腹立たしく思っていました。
でもこの本を読んだことでちょっと目からうろこでした。これまで私の考え方自体が「お客様には尽くすものだ」、「お客様は偉いんだ」という考えが根底にあったような気がします。それではいけないとこの本は教えてくれます。
お客様はプロではないんだから、こちらの方が先回りしてお客に決して媚びを売らず、教えてあげるんだ位 のスタンスがなければいけないと思い知らされました。もちろん不遜になってはいけないとは思いますが、ペコペコ頭を下げることはもうしません。
私たちはいくぶん広告代理店あたりから仕事をもらう下請け体質がありますが、なるだけ末端のお客に接近するように仕事のパターンを変えることにします。また著者の言うように従来の取引先の広告代理店とはパートナーというスタンスで、どしどし意見を言い合い、互いがもっと儲かるようにアドバイスができるよう、スキルをアップさせたいと思います。
福井さん(デザイン事務所代表、39歳)
著者の着眼力、飽くなき向上心、口先だけでない実践力は、さすがに成功している経営者だということを感じさせてくれました。
特に「中小企業は自助努力しかない」「人生に偶然はなく、あるのは必然性だけ」とどこまでも自分自身の問題として捉えきれる強さと自負心にこそ、その成功哲学のすべてが凝縮されているように思います。
ただ、あえて注文を付けるならば建設業の叩き上げ社長のイメージ、泥臭さの部分ももう少し前面 に押し出していただけるとより身近に感じたのではと思います。
(福原さん、40代会社員)
著者をよく知っているものの一人として、よくぞ自分のノウハウを公開されたなあというのがまずもって実感である。経営者はなるだけなら自分のノウハウは公開したがらない。それを惜しげもなく公開するのだから、まずはその勇気に拍手を送りたい。
同じ建設業に従事する者の一人として、最近の建設業界は厳しい。リサーチ情報に倒産、不渡り、銀行取引停止の文字が載らない日はない。弓場氏が言うように自分の道は自分で切り開かなきゃならないのは分かっているが、あまりに仕事をもらうことになれているので、実際どうやったらいいかが分からない。そこですぐ特効薬になるアイデアを求めるのだが、肝心なことは弓場氏が言ってるように、まず考え方そのものを変える、経営構造そのものを変えるという原点を今回教えてもらったような気がする。
請け負いではなく、請け勝ち、何ともいい響きだ 。
それと、氏得意の「ダジャレ」編を次回期待している。
(Tさん、50代会社役員)
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